サキュバス×タンク「#05」を改稿【期待の裏切りと物語の基盤】

2019年5月25日

「なろう小説」として連載中の異世界サキュバス×タンクストーリー:「サキュバス×タンクの最強戦術」、
 その第5話「運命の朝」を修正(更新)しました!
→「小説家になろう」作品ページ

 この記事では、修正の理由と修正方法。
 それから、期待の裏切りと物語の基盤(物語において明示が必要な情報)についてまとめます。

修正した理由:『タンク』とは

 Googleのサービスである「Googleサマリー」をチェックしていて「なろう タンク」という検索によって、このブログへと訪問された方がいることが判りました。

 ここで私、重大なミスに気づきます。

「サキュバス×タンクの最強戦術」における『タンク』って、いわゆる『タンク』とは違う! ということです……。

いわゆる『タンク』とは【ゲーム用語】

「なろう タンク」で検索した方が求めていた『タンク』は、間違いなく、ゲーム用語の『タンク』のはずです。

 ゲーム用語の『タンク』とは、分業制のゲームにおいて「壁」や「殴られ役」として立ち回ることを意味します。

サキュバス×タンクにおける『タンク』とは【容器】

「サキュバス×タンクの最強戦術」での『タンク』は、「壁」や「殴られ役」ではなく、「魔力容器」としての認識で書いていました。

 この違いに作中で触れないのは、『期待の裏切り』になるので、放置はできません。

なぜ修正が必要か?

 修正が必要だと感じた理由は二つあります。
 それが、『期待の裏切り』と『物語基盤の揺らぎ』です。

期待の裏切り→減点対象

「なろう タンク」で検索した方は、きっとゲーム用語としての『タンク』が活躍する物語を求めているはずです。

 なのに「サキュバス×タンクの最強戦術」を読んでみると、描かれているのは『容器』としての『タンク』。
 これだと、「はぁ? そっちかい」となりかねません。

 期待が裏切られると、期待した分の失望が上乗せされちゃいますよね。

 それは書き手としては避けたい事態です。

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物語基盤の揺らぎ→説得力の低下

『タンク』は、タイトルにも採用している用語ですので、物語の基盤のひとつと言えます。

 よく知られている用法以外で使うなら、明示が必要な情報になると思います。
 なぜなら、その意味があやふやなままだと、物語の基盤も揺らぎかねないからです。

 基盤が揺らいでいると、物語の展開に対する説得力は確実に低下しますし、そうなると感情移入の度合いも弱まります。

具体例:基盤が説得力を生む

 タイトルに関して言うと、『サキュバス』、『タンク』、『最強戦術』という3つの基盤がしっかりしていると、物語の展開に予測が立ちます。

 予測が広がることで「物語の中で起こりうること」の範囲も広まり、「実際に起きたこと」に対しての説得力が増す、という考えです。

修正方法【情報の明示】

 実際に私が取った方法は、作中で「この作品における『タンク』とは、ゲーム用語の『タンク』ではなく、こういう意味のものです!」と明示することです。

 具体的には、主人公のリクオ自体にもゲーム用語と勘違いさせ、いわゆる『タンク』とは違うのだな。と認識してもらう展開に変えました。

「作者は『タンク』という用語を知っていて、敢えて別の使い方をしている」という明示によって、「なるほどね」と、いくらか安心して読み進めることができるようになるはずです。

 読者が「あれ?この作品の『タンク』って?」と疑問を抱える時間をできるだけ少なくすることで、『作者への不信感』も減らせると思います。

まとめ:期待の裏切りと基盤の揺らぎ

 今回は期待の裏切りと基盤の揺らぎについての記事になりました!

 最初は、もっと簡単な修正報告を書くつもりだったのですが、長くなってしまいましたね(笑)

 期待の裏切りと物語の基盤については別で記事にするつもりですー!

 ではまたー! たけちのでした!

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